聖火ランナーにユニホーム/東京2020
市、チャレンジ精神たたえ/ランナーたち「走りたかった」
宮古島市は20日、東京2020オリンピック聖火ランナーに選ばれた市民らにチャレンジ精神をたたえてユニホームを贈った。宮古での聖火リレーは中止になったが、県実行委員会が特例として「聖火ランナー」として認めたという。ユニホームを手にしたランナーたちは「走りたかった」と残念がったが「オリンピックは素晴らしいということを伝えていきたい」などと役目を強調した。
宮古での聖火リレーは、5月2日に公設市場前から市役所までを14人のランナーがつなぐ予定で準備が進められていたが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中止になった。
市役所で行われた贈呈式で座喜味一幸市長は「安全防止策を考え、公道での聖火リレーは中止という苦渋の選択をした。大変申し訳ない気持ちでいっぱいだった」と経緯を話した。その上で「これからも健康でチャレンジ精神を忘れずにますます活躍するよう祈念する」と述べ、出席した6人のランナー一人一人にユニホームを手渡した。
ユニホームは白地に赤色のたすきをイメージしたデザインで、胸の中央に聖火リレーのエンブレムがあしらわれている。
ユニホームを受け取ったランナーは一人一人がスピーチを述べた。このうち、最年長の亀濱敏夫さん(95)は「大事に保管して子や孫たちにも見せてやりたい」、聴覚障がい者で人工内耳の認知拡大活動を実施している加藤伸一さんは「オリンピックは素晴らしい大会だということを伝えていきたい」、那覇市から参加した佐久本睦臣さんは「医療従事者に感謝の気持ちを伝えたかった」とそれぞれ話した。
贈呈式には聖火ランナーの家族らも出席し見守った。