感染拡大に強い危機感/市長「若者もワクチン接種を」
宮古島市で新型コロナウイルス感染者が連日2桁になるなど感染拡大が止まらない。10日、宮古毎日新聞社の取材に座喜味一幸市長が応え、現在の状況に「強い危機感を持っている」と強調した。市としては感染が拡大している20~30代の若い世代へのワクチン接種を呼び掛けていくとともに、時短要請に応じない店舗などを巡回指導していくなどの対応を検討している。
市内の感染状況についてワクチン接種が進んでいる65歳以上の高齢者の感染が激減し、未接種が多い20代、30代に広がっている。職業も居酒屋や接待を伴う飲食店(キャバクラなど)、ホテル、レンタカー事業者などに従事している人たちと多様だ。
ワクチンの接種率は50代以上が40%超、65歳以上は約80%となっているが、20代は約12%、30代は約19%と非常に少ない状況。さらに、感染が拡大している世代は子育て世代で、市は「子育て世代の感染に起因して家庭内感染で10歳未満や10代の感染が急増していると考えられる」と説明した。
座喜味市長は「市民の皆さんが緊急事態に慣れてしまった部分があると思う。家庭内での行事や集まりなどから子供たちに感染していく。若い世代の皆さんにワクチン接種を強く進めていきたい」と訴えた。また、感染力の強いデルタ株に置き換わっている状況を踏まえて、「ワクチン接種の効果は表れているため、積極的な接種、マスク着用と3密回避など基本的な感染対策の徹底は引き続き行ってほしい。ワクチンを2回接種したからといって、安心せずに集会などは控えてほしい」と強く訴えた。
一方、時短に協力していない店舗などで感染が懸念されることについては「そういった場所を巡回するなどの対応をしていかなければならないと考えている。市としてもやれることはやっていきたい。巡回することで(時短要請に応じるなど)一定の効果が出ると思う」との考えを示した。