不納欠損797件で1157万円/市20年度一般会計決算
最多は固定資産税489件
宮古島市の2020年度一般会計における不納欠損は件数で797件、金額にして1157万円となり、前年度に比べ件数で668件、金額で2935万円それぞれ減少したことが同年度歳入歳出決算書で分かった。ほとんどが市税で793件(1052万円)。うち、固定資産税が489件(827万円)と最も多かった。市監査委員は、税負担の公平性を確保する観点からも、不納欠損に陥らないよう引き続き効果的な徴収対策を図るよう求めている。
不納欠損とは、すでに調定した歳入が督促などを行ったにもかかわらず納付されずに時効期間が過ぎてしまった場合や、法令に基づいて債務を免除した場合などについて損失として認定された額。
市税における不納欠損の内訳は▽市民税(個人)78件(129万円)▽軽自動車税226件(96万円)-となり、すべてで前年度に比べ減少した。
特別会計は2406件(3225万円)で、前年度に比べ件数で2185件、金額で1180万円それぞれ減少した。
一般会計と特別会計を合わせた不納欠損は3203件、4383万円となっている。
市納税課によると、市民税などの不納欠損は低収入などの理由で納付することができず、財産の差し押さえもできないと判断した場合の処分。具体的には差し押さえる財産がない「無財産」や、必要最低限の財産しかなく、それを差し押さえると日常生活に大きな支障が生じる可能性があると判断した場合などに実施している。
また、債務者の死亡や行方不明、企業倒産など徴収の見込みがない場合もある。
不納欠損について、市監査委員は「市税は主要な自主財源で、収納強化は財政健全化の根幹である」と指摘。「徴収率向上に向けて今後も全庁体制で取り組むことを要望する」と審査意見を述べている。