サガリバナ、再び開花/添道群生地
種存続と拡大図る
見ごろは初夏で一晩しか咲かないサガリバナの花が再び見ごろを迎えている。平良添道の群生地では30日の早朝、甘い香りを漂わせた花の周りに昆虫が飛び回り、美しさを保ったままの花が一つ、また一つと地面に落ちていた。
6月下旬~7月初旬まで、同群生地でライトアップを行っていた宮古島環境クラブの下地邦輝会長によると、ちょうど開花時期の7月下旬に宮古を直撃した台風6号が影響しているという。
下地会長は「夏の開花時期に台風が来て花実が落とされると、約2カ月後に小さな開花のピークがある。こうして南国の植物はしたたかに種の存続と拡大を図っている」と話した。
下地会長によると、しばらくは見ごろが続くとしており、夜は午後8時ごろからが見ごろ。すでにライトアップは終了していることから、夜の観察の際には懐中電灯が必要となっている。
また、開花した花と落花が楽しめる早朝の観察は、日が昇る午前6時ごろ~同7時半ごろが見ごろとしている。
サガリバナは夜になって咲き始め、朝になるとその花を落とす。添道の群生地には毎年多くの市民や観光客が訪れて一晩しか咲かない美しくもはかないこの花に魅了されている。