感染不安抱え運動展開へ/新型コロナ
市議選と衆院選迫る/リスク回避 模索する立候補者
新型コロナウイルスのワクチン接種が進む一方で、感染力の強いデルタ型変異株による感染拡大が深刻化する中、島内では10月の市議会議員選挙に向けた動きが水面下で活発化している。開会中の市議会9月定例会閉会後に一気に加速し、選挙モードに突入する。その後、衆議院選挙も予定されており、選挙選は長期間に及ぶ。今年1月の市長選挙後には感染者数が急増したこともあり、感染拡大に不安の声も出ている。
市議選は10月17日告示、24日投開票で行われる。
現職、新人の一騎打ちとなった市長選に比べ、市議選では多くの選挙事務所が設けられ運動が展開される。
宮古地区医師会の竹井太会長は「市議選の感染リスクは市長選よりも高くなる可能性がある。市選管がしっかり呼び掛けて対策の徹底を求めてほしい。できれば、その対策をチェックすることも必要」と話した。
市議選に立候補予定の男性(新人)は「密を避けるために集まることはできないので、電話やラインなどのSNSを使った情報発信が中心になると思う。私たち新人は、名前と顔を知ってもらう必要があるので、積極的に街頭に立ってアピールしたい」と話した。
中堅の現職市議は「これまで通りの選挙戦は無理だと思う。事務所は開設しても、事務所開きや出陣式など人を集めてやるような運動は難しい。告示後はできるだけ人と接触する機会を減らしながらも、選挙カーで政策を訴えていきたい」と語った。
選挙運動によって、地域全体に感染が拡大する懸念もあるが、候補者本人が選挙期間中に感染したり、濃厚接触者になると一気に運動が停滞してしまうことから、感染リスクを極力抑えた運動が必須となる。
竹井会長は「立候補する本人も陣営も、コロナ対策を徹底して運動することを当たり前にしてほしい。まずはそれを有権者に示して選挙活動はしてほしい」と述べた。