県と楽天、連携協定締結
ネット活用の販路拡大
【那覇支社】インターネットを活用した県産品の販路拡大や伝統文化支援を強化するため県は10日、楽天(三喜谷浩史会長)と包括連携協定を締結した。県産品の販路拡大や県情報の発信を強化する。
楽天がインターネットで展開するネットショップ「まち楽」に県との共同企画ページを開設し県産品やイベント情報などを全国ユーザーに情報発信する。
包括連携協定の内容は①伝統芸能・文化の振興②沖縄観光・沖縄ブランド振興③県特産品と農水物の販路拡大④環境保全・平和・福祉活動促進⑤県内企業のIT活用促進⑥その他県の情報発信や施策の推進―。
同協定締結によって、県、楽天の二者間でITを活用した協働による事業を推進し、特産品販路拡大のほか、観光誘客促進や地域産業の活性化につなげる考えだ。
協定締結後、楽天の小林正忠常務執行役員は「沖縄のインターネット販売の成長スピードは全国より高く、現在、約250店舗が楽天でネットビジネスを展開している。ネット限定商品などの企画販売で展開する企業もあり、販路形成に大きな効果が出ている」と説明した。
また同社では電子マネーの関連会社を所有しており、電子マネー利用率はインターネットユーザー全国平均が1・7%であるのに対し、沖縄県は9%を超えているという。
仲井真弘多知事は楽天との締結によって、県産品の販路拡充策のみならず、米軍基地問題などの県施策を全国に発信したい考えだ。