「うるま」の人気復活/たばこ値上げに伴い
宮古で販売好調
本土復帰前の主流銘柄だった紙巻たばこ「うるま」の人気が、昨年10月の値上げを機に復活した。市内の大手卸売業者によると、日本たばこ産業(JT)の銘柄の中で、販売数量は、マイルドセブンスーパーライトに次いで2位。1箱250円の手ごろな価格が、販売増に結び付いたとみている。
同業者が今年1月に卸売りした「うるま」は1万1200箱で、昨年同月(3670箱)の約3倍に増加。一方、「スーパーライト」は1万3380箱と、昨年の1万9020箱と比べ約3割減った。しかし、販売数量は1位の座を維持した。
コンビニエンスストアの店員によると、値上げ前の「うるま」の消費者は50代以上が主だったが、現在は20代も買うようになった。
卸売業者は「うるま」の底堅い人気の理由に、沖縄独自銘柄のたばこを土産に買う観光客が多いことや、05年のデザイン変更も挙げた。
「バイオレット」も昨年の3590箱と比べ、約2倍の6870箱に増えた。順位は7~8位という。
値上げ後、マイルドセブンから「うるま」に変えた60歳の男性は「うるまは学生時代に吸っていた、なじみ深いたばこ。味も良い。マイルド(410円)は高く、生活費に響く」と話した。
うるまは190円から250円、バイオレットは180円から240円、マイルドセブンは300円から410円にそれぞれ値上げされた。
卸売業者は「現在の販売額は、値上げ前を上回っている。数量も、ほぼ回復した」と話した。
復帰前まで県内の会社が行っていた県独自の銘柄たばこ生産は、復帰に伴い、JTが吸収した。