不法投棄防止に決意新た/県と関係機関 宮古各地で一斉パトロール
「全国ごみ不法投棄監視ウイーク」(5月30日~6月5日)に伴う2010年度ごみ不法投棄等県下一斉パトロールが県内各地で行われた。宮古地区では関係機関から約40人が参加。車両で合同パトロールを実施した。島内4カ所の不法投棄現場をめぐり、原野などに投棄された大量のごみを確認。参加者たちは不法投棄防止活動強化に向け決意を新たにした。
国は2007年度から不法投棄の監視活動を強化することを目的に、5月30日から6月5日までを「全国ごみ不法投棄監視ウイーク」に定めた。これを踏まえ県は不法投棄県下一斉パトロールを企画し、県全域で実施している。
出発式で、宮古福祉保健所の高江洲均所長は「不法投棄の問題は衛生上だけではなく、宮古圏域の主要産業である観光にも密接に結びついている。宮古の不法投棄問題は深刻な状況で今後もいっそうの取り組みが求められている」とあいさつし、関係機関の連携強化を呼び掛けた。
一斉パトロールには、宮古福祉保健所をはじめ市、警察、消防、海上保安署、産業廃棄物協会の関係機関から約40人が参加した。
パトロールでは、これまでの調査で不法投棄ごみが確認された城辺、上野、下地地区の不法投棄現場4カ所を視察した。
城辺新城地区の現場では、確認した当初よりもさらにごみが増えていることが参加者たちに説明された。
今回パトロールを行った不法投棄現場のごみ処理について、市では土地の所有者などを確認した上で撤去時期などについて調整していくとしている。
そのほか、不法投棄者等を発見した場合の対応については、同行の警察官か宮古島警察署に通報するほか、投棄者特定につながる資料を発見した場合は、必要な調査を実施して廃棄物処理法に基づき厳正に対処するとしている。
2009年度の1年間に宮古島市では、伊良部16カ所、平良12カ所、城辺9カ所、下地と上野各1カ所の計39カ所で不法投棄ごみの撤去を実施。不法投棄ごみ撤去のために掛けた費用は1166万5660円だった。