「島の可能性に触れた」/民主党沖縄協議会
岡田幹事長が島内視察
民主党の岡田克也幹事長が6日、宮古島市を訪れた。下地敏彦市長や下地昌明多良間村長と懇談し離島振興支援への要請を受けたほか、伊良部架橋の建設現場や製糖工場などを視察。市民との対話集会にも臨んだ。岡田幹事長は会見で宮古島の印象を「未完の大器」と表現。「島の可能性に触れた。政府としても宮古島の取り組みをしっかりと後押しできるのではないかと思っている」と述べた。
就任後初めての来島。党の沖縄協議会の第5回会合の一環。
岡田幹事長は来島後、すぐに市役所平良庁舎に下地市長を訪問し、宮古島の課題について意見を交わした。
要請で下地市長は「宮古島市は、島しょ県の中の離島という地理的および自然的条件から生活環境面に依然として格差がある。また、若年層の慢性的流出による高齢化が一層進展するなど、なお多くの課題が残っている」と訴え。「沖縄振興交付金(仮称)」創設の実現▽エコアイランド特別区の創出▽新エネルギー資源の推進▽航空運賃、農産物輸送コストの低減化▽農業基盤整備の推進▽平良港漲水地区再編事業-など8項目を示して財政支援に理解と協力を求めた。
岡田幹事長は一括交付金について「各自治体にどういう基準で配分していくかは難しい問題。人口や面積などで配分していくと離島や過疎地域にお金が行き渡らないことにもなる。どういう基準で配分していくか、真剣に議論していく問題だと思う」と述べた。
エコアイランド特別区創出や新エネの推進については「個人的にも高い関心を持っている」とし、今後の国内のエネルギーや温暖化問題を克服するためにはモデル的に進めていく必要があるとの認識を示した。「日本の将来のモデルとして宮古島に注目している。いろいろなことを試みていくという観点で考えていきたい」と話した。
多良間村の下地村長とも、離島振興のための支援などについて意見を交わした。下地村長は▽石垣間との航空路線の再開、支援▽石垣間とのフェリー運航経費の全額補助▽前泊、普天間両地区の整備▽水納港の整備-を要請した。
民主党沖縄協議会 民主党県連との意見交換および県民の意思疎通を図り沖縄の諸問題を解決していくことを目的に設置された。今回で5回目、離島では宮古島市が初めて。岡田克也幹事長を座長に、座長代行は武正公一衆院議員、事務局長は藤本祐司参院議員▽委員は▽行田邦子参院議員▽玉城デニー衆院議員▽瑞慶覧長敏衆院議員▽新垣安弘県連代表▽喜納昌吉県連代表代行▽又吉健太郎県連幹事長▽上里直司県連政調会長-。今回の協議会には武正氏、三谷氏、玉城氏の3人は欠席。