平良港で70㌢の津波観測/三陸沖大地震
宮古島地方に警報
三陸沖の大地震で気象庁が11日午後3時30分、宮古島地方に津波警報を出したことを受け、宮古島市は同日午後5時、同市沿岸部および隣接する低地帯の住民に避難勧告を出した。宮古島市では、午後10時までに最大70㌢の津波が観測された。市や消防、警察、多良間村などによると午後10時現在、被害などの連絡はない。日本トランスオーシャン航空(JTA)は、同日午後7時分発の宮古・羽田行き(乗客66人)を欠航させた。
宮古島地方気象台によると、津波は平良港で午後6時37分に50㌢の第1波があった後、同6時53分に34㌢、同7時34分に70㌢が観測された。
市は午後3時30分に、下地敏彦市長を本部長とする災害警戒本部を市役所平良庁舎3階に設置。同5時には避難勧告を出して漁港や海岸付近には近づかず、高台に避難するよう広報活動を行った。
また、平良庁舎や各支所から計6台の広報車を繰り出し注意を呼び掛け。消防を通して田園マルチメディア音声告知放送で15分おきに流したほか、宮古テレビやFMみやこでも知らせた。
宮古島署では全署員体制で、パトカーなどで沿岸部や海岸で釣りをしている人や観光客に対し、陸上に上がるよう警戒広報活動を実施。宮古島市消防本部は上野、伊良部の両出張所などから広報車が出て、港や漁港などを中心に注意を呼び掛けた。
宮古島海上保安署では、巡視船「のばる」と巡視艇「やえづき」を出港させ、沖合沿岸部で釣りをしている漁船や遊漁船に対し、注意喚起を行った。
また陸上では、平良港やビーチを中心にパトロールを展開。トゥリバーでは遊泳している人とアーサの収穫をしている人に陸に上がるよう呼び掛けて避難させたという。
各漁港では、漁船や遊漁船を自主的に沖合に避難させたり、陸に揚げるなどの対策が見られた。