軽石、あす宮古漂着/強風影響で最速想定
保良漁港周辺など予想/海洋研究開発機構
小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」の噴火による軽石が県などに大量に漂着した問題で、海洋研究開発機構は16日、海流などによる軽石の漂流予測シミュレーションの更新版を公表した。それによると、軽石は早ければ20日に宮古島へ漂着する可能性がある。
海洋機構は、10月に公表した試算に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の衛星観測による軽石の分布や、風の影響などを加味し、12月初めまでの状況を予測した。
風の影響が強い場合の漂着が最も早く20日ごろなっている。風の影響がない場合でも26日頃に掛けて、東平安名崎や保良漁港周辺に漂着すると予想している。
前回の試算同様、実際に到達する量は不明で、海洋機構は「動きのトレンドを示すものなので、実際の観測で必要な対策を講じる必要がある」としている。
18日午後3時現在、宮古島、伊良部、池間の3漁協によると漁に出掛けている漁師たちからも、軽石を見たという情報はまだないという。
第11管区海上保安本部は17日午後3時~午後4時まで、航空機から調査を行い、宮古島の東約150㌔の海上に軽石を確認している。同保安部では「飛行ルートでは宮古島近海で、まだ大量の軽石は確認できていない」と説明しながらも、発見箇所以外の海域にも広く漂流している可能性があると警鐘をならし、船舶に対しては、軽石の早期発見・早めの回避、海水系統の不具合の早期発見、工事情報の確認を呼び掛けている。