DMO移行へ申請案確認/観光協戦略委
繁閑差縮小で意見交換も
宮古島観光協会戦略委員会(小堀健一委員長)の2021年度第3回が12日、オンライン形式で開催された。観光協会を「観光地域づくり法人(DMO)」の候補法人へ移行させるための申請書案を確認したほか、「繁閑差縮小に向けた取り組み」をテーマとしたフリーディスカッションも行われた。
DMOとは「観光地経営」の視点に立った観光地域づくりのかじ取り役となる法人。同委員会では観光協会を2022年度からDMOの候補法人、25年度からは登録法人とすることなどを目指して取り組みを行っている。
候補法人申請書案では、観光のターゲット層について第1ターゲット層を「自然環境の保全・再生、島の持続性に対する感度の高い首都圏の20~30代女性」に設定。第2は「首都圏在住の50~60代の夫婦」、第3は「国内の修学旅行と学生・実業団等のスポーツ合宿」、第4は「東アジアの中間層」としている。
委員会では小堀委員長が申請書内容を紹介するとともに、21日に申請を行うこと、観光協会の定款改定を行い設置目的を現在の「誘客」から「観光で宮古島を豊かにすること」に変更することなどを説明した。
フリーディスカッションでは、新型コロナウイルス発生前の17年度、18年度の実績から、夏の繁忙期の観光客数を100とした場合、冬の閑散期は40~50にとどまっていることを確認した上で、閑散期の誘客について意見を交わした。参加者からは大人を対象とした農家民泊、野鳥観察などの自然体験、宮古島産の食材を使った食のイベントなどの案が挙がった。
自然環境、6次産業化、情報統括の3分科会による報告も行われ、各分科会長が取り組みの進捗(しんちょく)や課題、今後の予定などを説明した。