「今期の出来 良好」/養殖モズク収穫始まる
県内最初「来間株」に期待/大浦湾
今期の養殖モズクの収穫が19日、大浦湾で始まった。宮古島漁協に所属する西原モズク生産グループの池田昭幸さんが太モズク1・5㌧を初収穫した。収穫開始は県内で最も早いという。初収穫を終えた池田さんは「今期は成長が良く太い。最高の出来だ」と笑顔だった。
モズク養殖は西原のほか狩俣、久松、浦底、来間などで行われている。宮古島漁協所属の生産者は現在61人。例年、全体で約2000㌧が収穫され、うち1000㌧を宮古島漁協が取り扱う。
モズクは10月中旬ごろ、養殖網に種付けを行い、年明け1月下旬から収穫を始める。収穫のピークは3、4月で、5月末には収穫を終える。
池田さんらはこの日、雨まじりの天気だったが、漁船に4人が乗り込んで午前7時ごろ出港。大浦湾内に張られた養殖網から吸引ポンプを使って収穫した。
午前10時過ぎには収穫を終え戻ってきた。収穫したモズクはクレーンを使って陸揚げし、漁協の加工施設へ運ばれた。池田さんは今期15㌧の収穫を見込んでいるという。
陸揚げを見守った宮古島漁協の栗山弘嗣組合長は「今年は良い出来だと思う。海業センターに協力してもらい、来間株といわれる良い株を種付けできた。県内で最も早い収穫なので、どんどん売っていきたい」と期待した。漁協の取扱量も1割増の1100㌧を見込んでいる。
大浦湾ではトンガ沖海底火山の噴火で起きた津波の影響で養殖網を固定する杭が少しぐらついたが、大きな被害は出ていない。