環境衛生局を新設/宮古島市
下水道事業に対応/新年度に組織機構改革
下水道事業の広域化・共同化や施設整備、地下水保全などに対応するため、市は4月に機構改革を行う。上下水道部から下水道課、生活環境部から環境衛生課を切り離し、両課で新しい部局、環境衛生局(仮称)を創設する。施設整備課と環境保全課、下水道課の3課体制となる方向だ。上下水道部は水道事業のみを所管し、水道部となる。また生活環境部は市民生活部に改称する。近く行政改革本部会議で決定する。市は新部設置の条例改正案を市議会3月定例会に提出する。
生活排水の下水道、農漁業集落排水、し尿の処理はそれぞれ所管省が異なる。下水道は国土交通省、集落排水は農林水産省、し尿は環境省。本来、し尿は下水道施設では処理できない仕組みだった。公営企業を所管するのは総務省で、人口減による需要減などを背景に、4省が一体で汚水汚泥の処理の広域化・共同化を進めている。
市はすでに今年度で国が進める汚水汚泥の4省一体処理、共同化に動き出している。伊良部佐和田で計画していた、し尿処理施設建設を転換。平良荷川取にある下水道処理施設で共同で処理する方向だ。また平良狩俣(野田)で一般廃棄物最終処分場の整備計画を進めている。
海岸への漂着ごみ、水道水源流域以外の地下水保全、自然保護など、課題は多岐にわたる。現在の環境衛生課の所管事務が多いため、2分割する形になる。下水道課は下水道事業を所管する。
上下水道部は下水道課がはずれるため水道部に。生活環境部は証明書発行など市民に対応する窓口業務、新型コロナウイルス感染対策を所管しており、市民生活部に改称する。
市の機構改革は振興開発プロジェクト局を廃し、産業振興局を新設した昨年4月以来。