県「まん延防止措置」延長要請せず
玉城知事「油断できる状況ではない」
玉城デニー知事は16日、県庁で会見を開き、新型コロナウイルス感染防止対策として20日を期限に適用されている「まん延防止等重点措置」について、政府に延長を要望しないと発表した。一方で、玉城知事は県内の感染状況について「油断できる状況ではない」と指摘し、感染対策の継続を訴えた。
県内では、昨年12月17日に新型コロナウイルスの変異型「オミクロン株」が初確認され、今年に入り感染が急拡大した。県は1月7日、政府に対してまん延防止等重点措置を要請し、同9日から同措置が適用されている。
同措置を解除する基準として、県は病床使用率と重症者用病床使用率(ともに50%未満)、新規陽性者の前週比(1未満)、直近1週間の人口10万人当たり新規感染者数(200人未満)を設定。2月7日には、宮古島地域では感染状況が基準を下回ったとして、同措置の区域から除外した。
その後、県全体でも人口10万人当たり新規感染者数を除いた指標では基準を満たしたことから、16日の対策本部会議で同措置の延長要請をしないことを決めた。
玉城知事は、「県民や業界の皆さんの協力を得られたことで、全国でもいち早く新規陽性者のピークアウトを迎えることができた」と感謝の言葉を述べた。一方で、小児や高齢者を中心に、家庭内や学童クラブ、高齢者施設などで流行が続いているとして、「決して油断できるような状況ではない」と強調した。
また、3~4月にかけて、人の移動や交流が活発になることによる再流行が懸念されるとして、「万が一リバウンドが起これば、再びまん延防止等重点措置を実施する可能性もある」との認識を示し、感染対策を継続する必要性を訴えた。
今後の対策については、学校、保育所などの検査対策の拡充と高齢者施設への支援体制強化のほか、空港における検査体制を強化する方針を示した。
さらに、ワクチン接種の推進を掲げ、3月末までを「県ワクチン追加接種推進期間」に定め、65歳以上の高齢者などへの追加接種に積極的に取り組むことも明らかにした。
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