市、被災3家族を受け入れ/東日本大震災
市営住宅、家賃免除で提供
東日本大震災で、宮古島市は18日、被災した3家族に市営住宅を家賃免除で提供することを決めた。6カ月の期限付きだが、要望があれば1年間まで延長する。現段階で提供できる市営住宅は市内に8戸あり、引き続き被災者の入居希望を受け付ける。開会中の市議会一般質問で下地敏彦市長が報告し「今は大変な時期。被災者支援に少しでも協力していきたい」と述べた。
市営住宅の提供は県の支援策と連動して取り決めた。家賃は原則として6カ月間免除するが、光熱費は自己負担を求める。
現在入居を希望しているのは茨城県、宮城県、福島県で被災した家族。茨城の被災家族は島尻、福島の家族は上野大嶺、宮城県の家族は城辺西東の市営住宅に入居する。
一般質問が行われている市議会では、登壇する全議員が震災で亡くなった人に哀悼の意を表明し、不便な生活を強いられている被災者にエールを送っている。19日には市当局とともに市内のスーパー前に立ち、買い物客に募金を呼び掛ける。
下地市長は18日、積極的な被災者支援を求めた山里雅彦氏の質問に対し、被災家族に市営住宅を提供することを報告した。「市営住宅は8戸の空きがあるので今後も順次対応していく」と述べた。
この日の一般質問では山里氏のほか、眞榮城徳彦、富永元順、嵩原弘、新城元吉、下地智の各氏が登壇して当局の考えを聞いた。
真栄城氏は教育行政などで質問。市立小中学校の規模適正化で川上哲也教育長は「地域の活性化と教育環境の充実とは切り離して考えるべきで、市として特色ある教育を目指して教育の環境と効果の向上を図るべきだ」との考えを示した。
下地島空港の利活用について答弁した下地市長は、8日に日本航空学園から航空大学校について再提案を受けたことを明らかにした上で「今後は空港の設置者である県、市、日本航空学園などの関係者で可能性について検討したいと県に申し入れをしてある」などと話した。富永氏の質問に対する答弁。
新城氏は国保税の滞納額状況と無保険者の実態について質問。譜久村基嗣福祉保健部長は「2010年度の2月末現在の現年度滞納額は一般被保険者分3億248万円。国保加入世帯1万1108世帯中415世帯が無保険世帯」と答えた。