総合的空間のあり方討議/平良港
港湾計画の改定見据え/市、長期構想検討委を設置
2023年度の港湾計画の改定を見据え、市は平良港長期構想検討委員会を設置した。18日、平良港ターミナルビルで第1回委員会・幹事会を開き、長期構想検討の方向性などを確認した。今後、22年度で2回の委員会を開き、おおむね20~30年先の視野に立った総合的な港湾空間のあり方を検討する。年度内に長期構想を策定し、公表する。
委員会は学識者や港湾関係者、行政機関など18人とオブザーバー1人で構成。委員長には日本港湾協会理事長の須野原豊氏、委員長代理には沖縄コンベンションビューロー会長の下地芳郎氏が就いた。
市の大嶺弘明建設部長は「平良港は宮古圏域の人流、物流の拠点として重要な役割を果たしてきた。漲水地区の複合輸送ターミナルをはじめ、数々の港湾事業が進められてきた。1月には第4埠頭(ふとう)の物揚げ場が供用開始。今後は22万トン級クルーズ船対応岸壁、総合物流センターの供用開始を予定。さらなる物流拠点として期待されている」と述べた。
須野原委員長は「コロナでクルーズ船の寄港がなくなっているが、下地島で民間の空港ターミナルができたり、大型ホテルの建設など大きな変革を迎えている。そんな中で物資を扱う平良港の役割はますます重要になってくる」と述べた。
現在の港湾計画は08年に改定された。計画に基づき整備を進めているが、この間に平良港を取り巻く社会経済情勢が大きく変化している。市では長期構想を踏まえ22年度におおむね10~15年先を目標年次として計画を改定する。