利用率2年連続で低迷/コロナ影響で拍車
市が積極利用呼び掛け/乳・子宮頸がん検診無料クーポン券
2021年度の乳がん・子宮頸(けい)がん検診の無料クーポン券の利用率が新型コロナウイルス感染症の影響を受けて前年度に引き続き低迷している。今年度のクーポン券は、昨年5月に対象者に発送されており現在は、対象医療機関での個別健診で受診時に利用が可能。従来から利用率の低さが課題だったが、新型コロナで拍車が掛かっていることから、市健康増進課では今月末までの個別健診や来月予定されている集団健診での積極利用を呼び掛けている。
市におけるクーポン利用率は、乳がんが17年度で22・3%(対象336人)、18年度が22・6%(同363人)。19年度が28・8%(同347人)となっていた。
しかし、新型コロナの影響を受けた20年度は、大幅に落ち込んで18%(同376人)。さらに、今年度も昨年末現在で10%(同330人)にとどまっている。
子宮頸がんは、17年度が4・8%(同207人)、18年度が6・5%(同201人)、19年度が7・1%(同211人)で、利用率は低いものの年々増加傾向にあった。
それが、コロナの影響が出た20年度は前年度の半数以下に落ち込んで、3%(同198人)。さらに、今年度も昨年末現在で3・5%(同198人)と低い水準が継続している。
同課では「乳がんも子宮頸がんも早期発見で治すことができる。特に利用率の低い子宮頸がん検診のクーポン対象者は、大学生や専門学校生で島を離れていてクーポンの存在を分からないケースもあると思う」と話した。
クーポン券を利用して検診を受ける際は、クーポン券、身分証(保険証や運転免許証など)を忘れると受診できないことから同課では注意を呼び掛けている。
特に同課では、子宮頸がん検診の対象年齢の利用率が低いことを懸念しており「宮古だけでなく沖縄本島や石垣島、久米島を含めて60カ所以上の病院で活用できるので、もし宮古を離れて県内で生活している場合は住んでいる場所に近い病院で活用してほしい。また、3月に行われる集団健診の実施時期に帰省していれば、ぜひ利用してほしい」と呼び掛けた。
同クーポンについての問い合わせは市健康増進課(電話73・1978)まで。
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