24年度導入を目指す/宿泊税
市観光推進協で方針確認
宮古島市観光推進協議会の2021年度第3回会合が21日、市役所で開かれた。入島協力金制度の導入などで意見を交わした。この中で、県が宿泊税の導入について検討していることなども踏まえて市でも宿泊税(法定外目的税)を柱にする方針を確認した。導入は24年度からを目指し、県の導入が遅れた際には市独自での導入に向けて今後も議論を進めていく予定。
入島協力金については環境の保全と持続可能な観光の両立へ向けて創設を検討しており、座喜味市長の施政方針にも盛り込まれている。目的は観光地、海岸や道路の美化や整備、観光客の受け入れ態勢の強化などに使用される。事務局の試算によると、沖縄振興一括交付金の終了後の環境美化費用、観光地の整備費用などを考慮すると、年間1億~1・5億円程度の収入が望ましいとしている。
事務局では市民も観光客と同じように負担する「入島税」、市内のホテルに宿泊する人から徴収する「宿泊税」、任意の「入島協力金」の3種類の徴収方法それぞれの懸案事項や税収試算を示し議論した結果、「宿泊税」を中心に進めていく方針となった。
宿泊税の案として税率は1泊あたり2万円未満なら200円、2万円以上なら500円。宿泊料金5000円未満、修学旅行は免除を想定している。
懸案事項として二重課税にならないよう、導入に向けて県と足並みをそろえる必要があるが、県の導入が新型コロナウイルス感染症の影響で進んでおらず、市単独で導入する際には総務省への説明が必要と説明した。
導入スケジュールは22年度は市法定外目的税庁内検討委員会、観光推進協議会などで税の具体的導入の可否や徴収方法、具体的な使用や管理方法など詳細を検討するとともに、条例の制定、総務省と協議を進めていく。23年度の1年間は周知期間とし、24年度からの施行を目指していく。
座喜味市長は「市として宿泊税というものを社会的にどのようにしていくか考える必要がある。持続可能な観光を進めていくためにも受け入れ態勢の整備に係る必要な財源を確保するという決意を持って進めてほしい」と話した。