野党「ばらまき」、市「効果ある」/経済工務委員会
キビ支援事業で平行線/判断持ち越し、再協議へ
市議会の経済工務委員会(西里芳明委員長)は4日、「サトウキビ収穫管理支援事業費」が盛り込まれた2021年度一般会計補正予算について質疑が集中。複数の市議から同事業に対して「ばらまきだ」との声が上がるなど異論が相次ぎ、協議は長時間に及んだ。結局、同案についてはこの日の表決は見送り、7日に持ち越すこととなった。そのほかの議案は全会一致で可決された。
この事業は、サトウキビ収穫1㌧当たり500円の支援金を農家に給付する事業で、1億6352万円が計上されている。
同事業の導入理由について、当局見解は「資材費の高騰、肥料の値上がりなどのほか、農家年齢の高齢化もある」とした上で「キビ農家にはいろいろな面で負担が生じている状況があり、いろいろな用途で使ってほしいとの思いがある。同事業により農家の生産意欲は高まるとの判断で予算化した」と説明した。
一方の追及する野党市議からは「本当にこの事業で生産意欲が増すのか」「なぜ、キビ農家だけか」のほか、「現金支給の部分だけが出てきている。まずは(生産意欲向上に向けた)仕組みづくりや体制づくりを進めてから助成するのであれば納得できる」などの意見も出された。
いろいろな追及に対して、当局側はほぼ一貫して「農家生産意欲向上のための補助金だと理解してほしい」との見解を繰り返した。
同委員会の構成市議は委員長を除いて、与党2人に対して野党系5人。議論が平行線のままだったことから、表決では否決されるかと思われたが、与野党の市議間で調整が図られて、7日の予算決算委員会後に再度協議して判断することとなった。