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社会・全般
2022年3月8日(火)8:59

真栄城六段が2連覇/第44期宮古本因坊戦

鋭い攻めで3戦全勝

 

優勝杯を手にする真栄城六段=6日、こすみ囲碁教室

優勝杯を手にする真栄城六段=6日、こすみ囲碁教室

第44期宮古本因坊戦(主催・宮古毎日新聞社、主管・日本棋院平良支部、協賛・こすみ囲碁教室)の決勝リーグが、6日、こすみ囲碁教室で行われ、真栄城佑次六段が2連覇を達成した。持ち前の鋭い攻めで優勝を勝ち取った。「2連覇はうれしい。来年も優勝したい」と喜びを語った。

決勝リーグには、現本因坊の真栄城六段と1次予選を勝ち抜いた平良博彦六段、知念一将六段、亀川実六段の4人が参加した。

1回戦の相手は、くじ引きで決めた。真栄城は「苦手な相手」という平良に勝ち、幸先良いスタートを切った。知念と亀川の対局は終盤に入り乱戦模様。亀川はチャンスを生かしきれず惜しくも敗れた。

2回戦は1回戦の勝者と敗者が、対戦した。真栄城(29)と亀川(80)は、最年少と最年長(80)の顔合わせ。序盤から終盤まで戦い続きの碁は、後輩に軍配が上がった。亀川は「真栄城は攻めが強い。将来性が豊か」とエールを送った。

優勝回数5回の実力者同士、知念と平良の戦いは中盤のコウ争いの振り替わりで、平良は大石を取り大優勢になった。勝負がほぼ決まったかに見えたが、平良は緩着を重ねて逆転負けを喫した。

2回戦を終えた時点で、真栄城と知念が2戦全勝で並び、優勝は両者の戦いで決まることになった。真栄城の白番。黒番の知念は序盤に、10子くらいの石を取り、形勢を大きくリード。その後、白は黒の打ちすぎをとがめて、挽回し形勢不明になった。最後は黒大石の死活を巡るコウ争いで、コウ材有利な白が勝ち、優勝を決めた。

真栄城は「最後の知念さんとの碁は、負けに近かったが逆転できた」と感想を語った。知念は「名人、本因坊の2冠はならなかった」と悔しがった。

閉会式で宮古毎日新聞社の伊志嶺幹夫社長は「2連覇おめでとう。今後は名誉本因坊池間さんの10連覇を目標に頑張ってください」と真栄城さんを祝福。また、多くの愛好者の参加に感謝した。

池間名誉本因坊は「44回連続して開催できたのは宮古の囲碁熱の高さの表れ」と述べた。

池村浩明日本棋院平良支部長は「知念さんと真栄城さんの碁は、逆転、再逆転ありと両者の気迫のこもる素晴らしい対局だった」と評した。


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