届け歌声被災地へ/「フロイデ」伊良部でセレモニー
追悼と復興願い込め/東日本大震災から11年
東日本大震災の追悼セレモニー「第11回ストリートピアノでつなぐ祈りのハーモニー」が11日、伊良部のホテルで開かれた。宮古フロイデ合唱団の団員らが美しい歌声を響かせ、犠牲者の冥福と一日も早い復興を願った。今年は発生から11年目となる。
同セレモニーは、毎年全国の複数地域で同時開催されており、今年は11道府県19会場で実施した。昨年は全国13会場で計1003人が参加した。
集まった参加者は、東日本大震災が発生した午後2時46分、被災地の方角に向かって1分間の黙とうをささげた。その後、ピアノ伴奏に合わせ「ふるさと」と、復興支援ソングの「花は咲く」を被災地への思いを込めて歌った。
新型コロナウイルスの感染予防の観点から、今年は参加人数を制限して実施された。参加者らはマスクを着用したまま合唱した。
主催者を代表して、ホテルてぃだの郷の猪子立子代表は「コロナ禍ではあるが、欠かすことができないと思い、必要最小限で実施することとなった。みんなで犠牲者の冥福を祈り、歌声を届けよう」と述べた。
セレモニーでは、宮古と石垣で大きな被害を出した明和の大津波が、1771年の4月24日(旧暦3月10日)に発生したことを紹介し、佐和田の浜に向かって黙とうをささげた。
被災地にストリートピアノを贈るための募金箱も設置された。募金でこれまでに4台のピアノが東北に届けられている。