不発弾処理、無事完了/陸自 予定より2時間早く
陸上自衛隊第101不発弾処理隊(佐藤景一隊長)は20日、2月に平良西里の住宅解体工事現場内で発見された不発弾(米国製300ポンド投下爆雷)の安全化処理作業を無事完了させた。作業は当初3時間を予定していたが、約1時間で終了した。作業に伴い、現場から半径200㍍以内に住む約400世帯約900人が避難した。
発見された不発弾は長さ90㌢、重さ35㌔。安全化処理は不発弾を作業壕(ごう)へ移動し、パイプレンチで不発弾の信管の離管を試みたが、変形していて外れないため、不発弾を切断することにした。
切断は金のこぎりを使って手動で行われた。切断された不発弾の殻に爆薬がこびりついていたため、ハンマーでたがねやヘラをたたいて削り取った。
安全化処理は切断作業の際、壕内に鉄粉がまん延するため、壕内の換気と人員交代で3回の中断を挟んで行われた。
市役所に設置された現地対策本部(本部長・宮国泰誠市総務部長)は、安全化処理終了の報告を受け解散した。
不発弾処理隊の坂本雄太班長は「処理は3時間程度と想定していたが、思っていたより不発弾の殻が柔らかかったのでスムーズに処理できた」と話した。
宮国本部長は「市街地での不発弾処理だったが無事に終えることができた。400世帯900人の住民と自衛隊の協力に感謝する」と述べた。