選択的夫婦別姓を推進/市議会
法制化求める意見書可決
市議会(上地廣敏議長)3月定例会は25日の最終本会議で、選択的夫婦別姓の法制化を求める意見書を可決した。国会や政府へ送付される。SDGs(持続可能な開発目標)の目標に掲げられたジェンダー平等の理念が市議会から発信される。
意見書提出を求めた「選択的夫婦別姓・陳情アクション沖縄」によると、県内市町村議会で採択されたのは県内3例目とみられる。
陳情書では、夫婦別姓を義務付けている国は日本だけであり、国連では別姓を認めない日本の民法規定について、過去三度にわたって是正勧告しているが、改善していないことを指摘している。
夫婦どちらかが改姓をしなければ婚姻できない現制度では、煩雑な改姓手続きを夫婦の一方のみが負うことや、望まない改姓による精神的苦痛、キャリア形成上の不利益などが生じていると指摘。民法を改正するよう訴えている。
同団体の共同代表を務める砂川智江さん=宮古島市出身=は「氏名は個人の尊厳であり、人格権の一部。結婚時に姓を選べないことで苦しんでいる人は数多くおり、その声を受け止める宮古島市議会の人権意識に敬意を表したい」と話した。
意見書は衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、法務大臣、総務大臣宛てに送付される。
このほか、沖縄本島南部土砂採取計画の撤回を国に要請することを求める陳情書、運転代行業者への事業継続緊急支援措置についての陳情書も採択された。