1年半で1・5トンの善意/支え合う社会に市民協力
郵便局のフードドライブ浸透
子どもの貧困対策で日本郵便沖縄支社と市、市社会福祉協議会が共同で実施しているフードドライブが好調だ。各家庭で余っている食べ物を集めて寄付する制度だが、開始から1年半で食品約5000個、重さにして約1・5トンが集まった。市内全13の郵便局に、支え合う社会の促進を求める市民の善意が寄せられている。
7日は活動をさらにアピールしようと平良久貝郵便局で那根豪局長と市社会福祉協議会の中村雅弘会長が善意を寄せた市民に感謝しながら、支援を呼び掛けた。
フードドライブとは、家庭で余った食べ物を学校や職場などに持ち寄り、これらをまとめて地域の福祉団体や施設、フードバンク等に寄付する活動。
宮古島市でのフードドライブは日本郵便が主体となり、市および市社会福祉協議会と協定を締結し、2020年10月にスタートさせた。日本郵便が市内にある全13の郵便局で食品類の寄付を募り、市社協がこれを回収し、市の子どもの居場所施設や生活困窮世帯に配布する。今年3月末までに食品5011個、重さにして1443キロの寄付があった。
米やレトルト食品、菓子、缶詰などが多い。特に人口密集地で利用者の多い市街地の宮古、平良久貝の郵便局が全体の3分の2を占めている。
那根局長は「笑顔で食品を持ち込む市民を見ていると、郵便局が善意の気持ちを届ける場所として定着していると感じる。社協からも感謝され、取り組みに一定の手応えを感じている。今後も社協と連携し、周知活動に取り組んでいきたい」と話した。中村会長は「郵便局には、支え合う社会をつくるために協力していただき感謝している」と話した。
フードボックスで集める食品の条件は▽未開封▽賞味期限が1カ月以上残っている▽常温で保存が可能▽製造者名が記載されている▽米は精米日から1年以内-など。食品例としては小麦粉やホットケーキミックスなどの粉物のほかインスタントラーメンやそうめん、パスタといった乾麺などを受け付ける。そのほかにも菓子やレトルト食品、食用油、缶詰類などの寄付も求めている。