台風時の情報共有/気象台・市・村
特別警報想定し連携確認/「首長ホットライン訓練」
災害時に情報と危機感を共有する「首長ホットライン訓練」が18日、宮古島地方気象台と宮古島市役所や多良間村役場を結んで行われた。林和彦台長と宮古島市の座喜味一幸市長、多良間村の伊良皆光夫村長が電話で直接連絡を取り合い、防災体制の強化を図った。
訓練は宮古島地方で台風が発生し特別警報が発令されたことを想定。暴風、波浪、高潮となるおそれがあり最大級の警戒を求めた。最初は市、その後に村との訓練を行った。訓練はどこにいても連絡が取れるようにと、互いに携帯電話で行った。
警報発令と合わせて、林台長が座喜味市長や伊良皆村長に「これまでに経験したことのないような異常現象に最大限の警戒をするようお願いする。防災対応はすでに取られていると思うが、万一取られていなければ速やかに対応してほしい」と伝えた。両首長も林台長からのアドバイスを受けて迅速に取り組むことなどを確認した。
訓練後、林台長は「訓練は順調に進んだ。情報伝達が重要なので、常日頃から自治体と訓練をしておかないと有事の際に役に立たない。日ごろの防災対応でも連携しているが、最後の避難行動をサポートするためのホットライン。常に準備だけは万全にしておかなければならない」と話した。
座喜味市長は「日ごろからの災害対策は重要なこと。被害を最小に抑え、市民を守るためにも気象台と連携し、意義のある訓練だった。市の庁舎も新しくなり、防災システム機器も整備されている。これからも体制を充実させていきたい」と感想を述べた。
伊良皆村長は「いざという時に村民の命を守るという観点からも速やかに対処できるように互いの意思疎通、連絡網をしっかりとしておくことは大切。今後とも必要なホットラインになる」と語った。
この訓練は気象台が特別警報や警報などを発表する際に互いに連絡を取り合い、村が避難勧告、指示等の判断や防災態勢の検討に役立てることなどを目的に行われている。