キビ生産額88億円超に/21-22年産
前期比7億円増見通し/2期連続で35万㌧の豊作
2021-22年産サトウキビの製糖操業は島内2工場(沖縄製糖、宮古製糖城辺工場)が終了し、操業中の宮古製糖伊良部工場、同多良間工場も最終盤を迎えている。今期は管内4工場とも原料(キビ)の平均糖度が高く、農家手取り額(交付金プラス原料代)も増加している。収穫面積増もあり管内の生産額は前期を約7億円上回る88億円超になる見通し。
今期は管内4工場とも昨年12月に製糖操業を開始する「年内操業」だった。天候の崩れが多かったことから、ハーベスターによる収穫作業が進まず、操業休止が相次いだ。沖糖は延べ15日間、宮糖城辺が23日間、伊良部は4月29日までに30日間、多良間は10日間の操業休止を余儀なくされている。当初予定から大幅に遅れ沖糖と宮糖城辺は4月前半に操業を終えた。伊良部と多良間は終えることができず、5月中旬になる見通しだ。伊良部は原料の残量を約7800㌧、多良間は2000㌧と見ている。
沖糖の搬入量は14万6790㌧、宮糖城辺は11万8343㌧だった。伊良部は当初見込みの6万1500㌧、多良間は1500㌧増の3万1000㌧と見ている。4工場を合わせると35万7600㌧で、前期を約4000㌧上回る見通しとなり2期連続で35万㌧を超える豊作だ。
各工場とも品質が良く、平均糖度は沖糖が15・37度、宮糖城辺が15・78度、伊良部が15・16度(4月29日時点)、多良間が15・93度(同)といずれも基準糖度帯(13・1~14・3度)を上回り、高品質だ。トン当たりの農家手取りも2万4000~5000円と高水準になった。総生産額は前期の80億6600万円から約7億円増加し、88億円を超える見通しだ。