過去最高の8億1000万円/市21年度ふるさと納税額
前年比2億8000万円増/大手サイト掲載で急増
古里や応援したい自治体に寄付ができる「ふるさと納税」の、宮古島市へ2021年度寄付額は8億1884万円となり、初めて8億円を突破した。前年度の5億3241万円を約2億8000万円上回る大幅増となった。「楽天」や「ふるなび」といった、ふるさと納税紹介の大手サイトに掲載したことで、検索で探しやすくなり多くの人の目に留まったことが主な要因と見られる。
市への寄付額は3年連続で過去最高を更新した。市企画調整課のまとめによると、寄付件数は6926件で、前年度実績の4791件を2135件上回った。
市は10月から楽天のサイトに登録し、それ以降寄付が多くなった。特に12月は1カ月で5億1998万円と20年度1年間に匹敵する金額の寄付が集まった。これはふるさと納税が所得税の控除対象となるため、確定申告に備えての駆け込み需要だと見られ、同月は例年同様な傾向にあるという。
市の返礼品で人気が高かったものは宿泊券で、総額1億3240万8000円、金額比率は35・2%となった。次いで旅行クーポン券(7825万5000円、同20・8%)▽マンゴー(6452万5000円、同17・2%)▽肉(1843万1000円、4・9%)▽ゴルフプレー券(1773万6000円、同4・7%)-などとなっている。
件数で最も多かったのはマンゴーの1706件で全件数比率が18・9%となっった。次いで酒(888件、同9・8%)▽旅行クーポン券(774件、同8・6%)▽ゴルフプレー券(730件、同8・1%)▽麺類(711件、同7・9%)-の順だった。
市企画調整課ふるさと納税担当者は「宿泊券と旅行クーポン券の人気が高く、この2種類で全金額の50%を超えている。このことから『コロナが収束したら宮古島へ行こう』という思いが感じられる。今後は食べ物だけでなく、宮古島に来て楽しんでもらえる体験型のメニューにも取り組んでいきたい」と話した。
ふるさと納税は、古里や好きな自治体に寄付できる制度。原則として寄付額から2000円を引いた額が所得税・住民税から控除される仕組みで、寄付額が控除となる上限額は収入や家族構成などで異なる。