またしても自販機破壊
被害、少なくとも35台余/設置業者「早く捕まえて」
市内各地に設置されている自動販売機が壊され、中から現金などが盗まれている「自販機荒らし」の被害が止まらない。24日にはパイナガマ海空すこやか公園に設置されている2台が壊された。関係者の話をまとめると少なくとも35台以上が被害に遭っている。被害額は明らかになっておらず、宮古島警察署が窃盗事件として捜査を進めている。被害が連続し、犯人検挙にも至っていないことから、設置業者からは「真剣に捜査してくれているのか疑問」と警察の対応に不信感を抱いている。
自販機が壊される被害は昨年10月に上野で確認されてから、相次いで発生している。
これまでは人通りが少ない場所に設置されている自販機が壊されていたが、最近では学校内や校舎に隣接する自販機などが壊されている。すこやか公園の前日には狩俣の西の浜ビーチでも被害があったという。壊された自販機を入れ替える費用は70万円~100万円程度かかるほか、省エネ対応だと200万円近くにもなるという。
壊された際には、保険で対応できる場合もあるが、それでも盗難被害にあった現金だけ。自動販売機の機械が壊されると修理ができず自販機そのものを取り替えるため、大きな損害が発生する。
自販機の設置業者は「うちだけでも12~15件は壊されている。その都度、警察に届け出ているが一向に被害が収まらない。しっかり捜査をしているというが結果が伴っていない」と指摘し、「自販機の被害もそうだが、新しい自販機と交換するまで販売できず売り上げはゼロとなる。早く捕まえてほしい」と強く訴えた。
また、犯人に対しては「子供たちも壊れた自販機を見てどのような気持ちになるのか考えてほしい。学校に設置してある自販機までも壊すのは絶対に許せない」と憤った。
宮古毎日新聞社の取材に対し、宮古島警察署は「窃盗事件として必要な捜査を行っている」と話した。
同署では自販機付近で不審な人や車などを見かけたらどんなささいなことでも情報提供を呼び掛けている(電話72・0110)まで。