診療活動終え帰島/下地診療所の打出医師
岩手県大槌町で被災者支援
東日本大震災で、被災地の岩手県大槌町で医療活動を行っていた下地診療所医師の打出啓二さんが27日、7日間の支援活動を終えて帰島した。現地での活動について「少しですが被災者の方の助けになれたと思う。1日も早い復興をお祈りしています」と話した。
打出さんは20日から沖縄県の医療チームとして岩手県大槌町の避難所に派遣された。事前に宮古島市民が診療所に寄せたおむつ、毛布、衣類、食料品など段ボール30個以上の物資も現地まで運んだ。
岩手県に着くと、がれきに埋め尽くされた街を見てがく然。「テレビの映像などでは伝えることのできない風景があった」と現地の状況を振り返った。
打出さんは21日から城山体育館で診療活動を開始。心身ともに疲れ切った被災者の数は約500人。体育館で避難する人以外に周辺の避難所も回って診療活動を行った。
打出さんは、「家や家族、友人を失った被災者の皆さんの手助けをしたかった。医療活動を通して少しは役に立てたのではないかと思う。微力だがこれからも何らかの形で復興支援の手伝いをしていきたい」と話した。
また「出発前に多くの方がこの診療所まで救助物資を持ってきてくれた。あらためて宮古の皆さんの温かさを肌で感じた。宮古の皆さんの思いがこもった救助物資を現地に届けることができた」と救助物資を寄せた宮古島市民に感謝した。