大雨、突風で被害続出/宮古島地方
道路冠水、1万5400戸で停電/気象庁 記録的大雨情報を発表
宮古島地方は28日早朝から、梅雨前線の影響で大気の状態が非常に不安定となり、ところにより猛烈な雨が観測されたり突風が発生するなど大荒れの天候となった。宮古島地方気象台は午前5時45分に大雨警報を、気象庁は同7時に記録的短時間大雨情報を発表。市内各所では道路が冠水し、車が立ち往生する場面も見られたほか、突風でゴルフ練習場の支柱が折れるなどの被害や、一時最大で約1万5400戸に停電が発生した。
宮古島地方では同日、伊良部佐和田の下地島空港で午前6時37分までの1時間に113・0㍉の猛烈な雨を記録。同10時20分までの24時間雨量は211・5㍉となり、いずれも5月の観測史上最大の雨量となった。平良下里の宮古島地方気象台では同6時45分までの1時間に65・0㍉の非常に激しい雨となったほか、平良鏡原の宮古空港では最大で1時間に31・5㍉、城辺の観測点では20・0㍉、多良間仲筋の多良間空港では64・0㍉を観測した。
大雨により市内の複数箇所で道路が一時冠水する状態となり、水位が高くなった場所では立ち往生する車なども見られた。
また平良西仲宗根・荷川取付近では突風が発生。ゴルフ練習場のネットを支える支柱が数本折れたり、トレーラーハウスが全壊するなどの被害が確認された。同気象台は現場に職員を派遣し、突風発生時の気象状況についての調査を行った。
沖縄電力によると午前5時44分から、平良の一部と下地、城辺、上野の全域で停電が発生した。最大停電戸数は約1万5400戸で、停電時間は最大で4時間4分に及んだ。
市では大雨警報発表を受け、城辺長間地区と伊良部佐良浜地区に高齢者等避難情報を発表するとともに、旧市役所城辺庁舎と伊良部公民館に避難所を開設した。その後、午前10時28分に大雨警報が解除されると同情報も解除し二つの避難所を閉鎖した。市ではそのほか、被害対策本部を設置し、被害状況の情報収集などにも当たった。