コロナ感染増で診療制限/宮古病院
来月1日までを予定/院長が理解と協力要請
県立宮古病院(岸本信三院長)は、市内の新型コロナウイルス感染者数が増加していて、同病院でも職員や患者の感染が続き対応する必要があるとして、19日から外来診療の制限と病棟の縮小を実施している。診療制限は今回で5回目。同日、岸本院長が会見を開き、市民に理解と協力を求めるとともに、改めて感染拡大を防ぐための対策に努めるよう呼び掛けた。制限期間は8月1日までを予定。
宮古病院では19日から一般外来診療を制限し、原則電話診療で対応。ただし化学療法や透析は通常通り実施している。がんや緊急性のあるものを除いた手術や検査、精神科訪問診療、リハビリは延期を決定。緊急外来には制限を設けてはいないものの、発熱外来の活用やかかりつけ医への相談への協力を求めている。
会見で岸本院長は、同日時点でコロナ対応病床は45床ほどある中、17人が入院していて、そのうち6人は院内患者だったことを説明。職員の感染状況としては、コロナ陽性者や濃厚接触者、体調不良や子どもの世話などで就業停止状態となっている職員が医師2人、看護師37人、事務職員などそのほかの職種の職員20人の計59人に上り、その人数は約500人の全職員の1割を超えていることも説明した。
その上で「新型コロナに関わる多数の労働喪失となり、外来診療の制限と病棟縮小を余儀なくされた」との考えを示した。
電話相談が急増していて、現場の看護師が対応に苦慮している状態にあることも課題として挙げる岸本院長。発熱や風邪症状などについては県のコールセンター(電話098・866・2129)や市のコロナ感染症電話相談室(72・4788)のほか、発熱外来クリニック、かかりつけ医、小児救急電話相談(#8000)なども利用するよう要請した。
最後に岸本院長は市民に対し「改めて感染防止対策とワクチン接種をお願いしたい。私たち医療者と市民が一体となって、このコロナ感染拡大を乗り越えていきましょう」と呼び掛けた。