対策室、3日間職員不在/東日本大震災
支援物資一部持ち込めず
東日本大震災で、宮古島市が先月28日に設置した支援対策室が1日午後、3日遅れで動き出した。市の記者会見から3日と半日、市役所下地庁舎に設置された対策室には職員不在の状況が続き、支援物資を持ち込もうとした一部市民の不満を買った。1日付で就任した西里正博室長は「組織としてすぐに対応できず申し訳なく思っている」と対応の遅れを陳謝した。同室には今後、土、日曜日にも職員が常駐し、救援物資に関する市民の問い合わせに応じる。
支援対策室に関する記者会見には、下地敏彦市長や長濱政治副市長らが出席。対策室を先月28日付で設置し▽支援物資の受け入れと被災地への搬送▽被災者の受け入れ▽被災した児童生徒の教育支援-を担当する部署であることを説明した。宮古毎日新聞社を含む地元紙は翌29日付の紙面で報じた。
しかし、同29日から31日にかけて対策室の職員は不在のまま。市民の問い合わせには下地支所の職員が通常の業務を担いながら代理で応対した。市民から直接持ち込まれた物資は預かったが、電話での問い合わせには4月以降に持ち込むよう理解を求めたという。
対策室の設置報道があった29日から救援物資の持ち込みを希望する市民の電話はひっきりなし。対策室が設置されているにもかかわらず、物資の持ち込みをいったん止められた市民の中には怒りをあらわにする人もいた。
1日午後2時すぎに西里室長が下地庁舎に到着して対策室が動き出した。すでに持ち込まれた大量の救援物資を整理しながら、複数の職員と受け入れ体制の確立に向けて意見交換などを行った。
西里室長は「組織を整えるのが遅れて申し訳なく思っている。今後はしっかりとした体制で受け入れたい」と話した。「土曜、日曜日も職員が常駐して対応する」とも述べ、週末の問い合わせにも応じるとしている。
長濱副市長は「(持ち込みを待機されている市民の皆さんに)申し訳ない」と陳謝し、支援体制を一層強化する姿勢を示した。記者会見当初、西里室長とは違う職員を室長としていた件については暫定的な措置だったことを説明した。
被災地への救援物資に関する問い合わせは支援対策室(電話76・6001)まで。