「島の自然満喫」と好評/延べ80人利用、普及推進へ
来間島で2月から始まった電動アシスト自転車の無料貸し出しによるエコ観光社会実験が、3月末に終了した。利用者は観光客や地元住民を合わせて、延べ約80人。「島の自然を満喫できた」「急な上り坂でもきつくない」「高齢者の健康増進に向く」などと好評だった。
市の委託を受け実験を担当した仲松義雄さんは、「好評の声が多く、電動自転車をエコ観光推進に活用できる可能性は大きい」と評価。今後に向け「レンタカーの客が各ステーションの電動自転車に乗り継げる連携システムづくりが必要」と提言した。
来間島のステーションは、ペンション「たきなか」(仲松代表)に設置した。備え付けた電動アシスト自転車は4台。利用者には、アンケートに協力してもらった。
好評の声はほかにも「家族でサイクリングを楽しめた」「さわやかな風が気持ちいい」「坂のある来間大橋を楽に渡れた」「大橋のの眺めが良かった」「狭い道路は車より自転車がいい」-などと多彩。
一方、「軽い手荷物を載せるかごが必要」「バッテリー使用可能容量を4時間以上に」「サドル(座席)が堅い」「子どもの乗れる自転車があった方が良い」-など改善を求める意見もあった。
仲松さんは、希望する客には島の文化財を案内した。観光客らは仲松さんが設置した文化財紹介板をバックに、記念撮影。島に伝わる伝説に感動していたという。
同事業は、環境に優しい自転車利用の促進と観光支援を目的に行った。今年度で本格的に実証実験を行い、事業化にめどが立てば、民間普及を推進する。