伊良部島小中に文科大臣賞/野生生物保護功労で表彰
サシバ保護の功績たたえ/環境省など
2022年度愛鳥週間野生生物保護功労者表彰の伝達式が23日、県宮古合同庁舎で開かれ、伊良部島小学校・中学校(與那覇盛彦校長)に文部科学大臣賞が贈られた。サシバの飛来数調査など、野生生物保護に顕著な功績が認められた。同賞は、伊良部中時代の1991年と2014年に2度受賞しており、伊良部島小・中に統合されてからは初の受賞。
第76回愛鳥週間「全国野鳥保護のつどい」(主催・環境省、日本鳥類保護連盟)が5月に開かれ、受賞が決定していた。全国から67個人・団体が表彰され、文部科学大臣賞は2団体に贈られた。
同校は、統合前の伊良部中時代からサシバ保護のため、ポスターやチラシの作成、広報パトロール、飛来数調査などを長年行っている。統合後も活動を継続し、昨年は国際サシバサミットにも参加した。
伝達式で県環境部の金城賢部長(代読・出井航県自然保護課長)は「これまでの環境保全や保護啓発活動も評価され、受賞したことを県としても誇らしく思う」とたたえ、「県の環境保全の模範として活躍してほしい」と期待した。
受け取った伊良部島中生徒会の仲間泰心会長は「素晴らしい賞を受賞し、うれしく思う。サシバが過ごしやすい島にするため、休息する森林の保護など私たちにできることに精いっぱい取り組みたい」と語った。
伊良部島小児童会の国吉勇大会長は「受賞してうれしい。ごみ拾いなど自分ができることを頑張って、サシバを守りたい」と話した。
サシバは全長約50㌢。夏鳥として本州、四国、九州などで繁殖し、秋にはその年生まれた幼鳥などとともに越冬のため南下する。10月の寒露の時期を中心に、南下の中継地点として宮古島や下地島に飛来し、羽を休める。