官民連携で水難救助訓練/警察、漁協、meet
ドローンと漁船を活用/より迅速な救助可能に
宮古島警察署は30日、民間事業者と連携した水難救助合同訓練を市内荷川取の海岸で実施した。訓練には宮古島漁業協同組合とmeet合同会社が参加。漁協は漁船を、meetはドローンを用いて被災者の捜索、発見、救助を行った。訓練を終えた同署の伊集守隆副署長は「民間のドローンと漁船の活用で、より迅速な救助が可能であることが確認できた」と今回の訓練の成果を強調した。
今回の訓練は、今年の上半期に水難事故が増加傾向にあることから、同署が官民連携による対応能力の強化を図るために実施した。
訓練では、捜索ドローンが上空から被災者がいる可能性がある場所を調べ、その映像を伊集副署長らが陸側のモニターで確認しながら被災者を発見した。
被災者がいる場所を特定すると、同漁協が救助可能な漁船を現場に派遣。乗船した警察官と一緒に救助作業を行い、船首から浮き輪を海に投げ入れて救助した。
実際に被災者が発見され場所は、地上からは岩に隠れてほとんど見えない場所で、ドローンが上空で写し出した映像で初めて確認できる状況だった。
訓練を終えた伊集副署長は「このような訓練は今回が初めて。ドローンから送られてくるモニターの映像も想像していたよりも見やすくて驚いた。こうした官民連携で、より迅速で効率的な救助が可能になると思う。ドローン、漁船の活用は有効だと分かったのでこれからもさらに連携強化を図りたい」と話した。