暴力団排除に決意新た/市民総決起大会
暴力のない市の実現誓う/組事務所前でシュプレヒコールも
暴力団追放宮古島市民総決起大会が31日、マティダ市民劇場で行われ、関係団体および市民多数が参加して暴力団追放の決意を新たにした。大会では暴力団など反社会的勢力を排除するため▽恐れない▽金を出さない▽利用しない▽交際しない▽地域の輪広げて追放暴力団▽いりません僕の島に暴力団│をスローガンに「暴力のない安全・安心で住みよい宮古島市」の実現を誓う宣言を行った。
大会は、昨年8月に平良西里の飲食店で発生したカラーボールを投げ付ける器物損壊事件などを受けて開催。宮古島市をはじめ宮古島署、暴力団追放沖縄県民会議、宮古島地区防犯協会、市海浜・海域暴力団介入阻止同盟などが主催した。
座喜味一幸市長は「近年における暴力団などの反社会的勢力は警察の厳正な取り締まりの強化や市民の幅広く、粘り強い暴力団排除意識の高揚など社会情勢の変化に伴い、社会から孤立化している傾向が見られるが、組織実態を隠蔽(いんぺい)しながら従来からの資金獲得活動に加え、ひきょうかつ悪質な特殊詐欺事件をするなど市民生活に不安と脅威を与えるとともに、健全な社会経済活動を阻害する存在」と訴えた。
その上で「宮古島が安全、安心に暮らせるまちづくりの実現に向け、皆さんには暴力団排除活動に対し、これからも協力してほしい」と述べ、市民一丸の運動を呼び掛けた。
宮古島警察署の仲宗根宗信署長は、暴力団は自らの意に添わない事業者を対象とする報復・見せしめ目的の襲撃事件を起こすなど、目的を遂げるためには手段を選ばない凶悪性が見られると強調。「警察では暴力団の壊滅、排除および弱体化に向け、重点的に取り締まりを行うとともに、地域住民による暴力団排除活動を強力に推進する。市民の皆さんも勇気と熱意を持って暴力のない安全で安心な地域社会の実現をともに目指していこう」と訴えた。
県警本部組織犯罪対策課の田場義浩課長(代読・伊集守隆宮古島署副署長)は「暴力団に対する徹底した取り締まりを行うとともに、宮古島市の皆さんと連携を深め、排除活動を強力に推進していく。今後も協力してほしい」と述べた。
最後に宮古島社交飲食業組合みかじめ料縁切り隊の奥平玄信組合長が「島民の総力を結集し、すべての地域、職場、企業、行政から暴力団等の反社会的勢力を排除するため新たな決意を持とう」と強調し、暴力団追放宣言を読み上げた。
式典後はカラーボール事件などで逮捕された暴力団員が事務所として使っていた西里在の組事務所前でシュプレヒコールを行った。