台風11号 25時間にわたり暴風に/宮古島地方
最大瞬間風速は40・1㍍/人的・建物被害報告なし
大型で強い台風11号は3日から4日にかけて、宮古島の西の海上を北上した。宮古島地方気象台によると、宮古島地方への最接近は3日午後11時ごろ。暴風域には3日午後2時ごろに入り、4日午後3時ごろに抜けた。25時間にわたって暴風にさらされ、最大瞬間風速は鏡原で40・1㍍(4日午前8時8分)を観測した。市防災危機管理課と市消防本部によると、市内での人的および建物被害の報告はない。多良間村では製糖工場の煙突が折れる被害があったという。
地方気象台は、3日午前4時39分に暴風警報を発表し、約36時間後の4日午後4時28分に解除した。暴風によって、城辺保良では道路標識が倒れる被害があった。
今回の台風は南側に発達した雨雲があり、宮古島近海を通過後に、吹き返しの風や雨が強くなった。4日午後2時49分には大雨警報(土砂災害・浸水害)が発表された。
1日午前零時から5日午後4時の総雨量は▽城辺332・0㍉▽鏡原300・5㍉▽宮古島(平良下里)285・5㍉▽下地島242・5㍉▽仲筋(多良間)232・5㍉-となった。
市は3日午前10時10分に避難指示を発令。暴風警報が発表された後、市内7カ所に避難所を開設した。市役所総合庁舎などに13世帯16人が避難し、不安な夜を過ごした。
伊良部、池間、来間の3大橋は、3日午前10時に封鎖。安全確認後の4日午後5時に解除となり、通行が再開された。
台風は5日、非常に強い勢力に発達し、東シナ海を北上。6日に対馬海峡付近に到達して九州北部に接近し、7日までに温帯低気圧に変わると予想される。