豊作豊漁願いクイチャー/池間、佐良浜、西原
伝統のミャークヅツ始まる/きょうは西原でパレード
池間系の伝統行事「ミャークヅツ(宮古節)」が旧暦9月の甲午(きのえうま)の日に当たる8日、池間島、佐良浜、平良西原の3地域で始まった。旧年中の五穀豊穣(ほうじょう)・大漁に感謝し、向こう1年間の豊作・豊漁を祈願する豊年祭。初日の池間と佐良浜では躍動的なクイチャーで大地を強く踏み、掛け声の「ヒヤサッサ、ヒヤサッサ」が響いた。9日は西原の集落内でパレードなどが行われる。
池間島
池間島のミャークヅツは、水浜広場で集団クイチャーが行われた。老若男女が二重、三重の輪になって、アップテンポの歌からゆったりした曲調に変わる独特の踊りで五穀豊穣を祈願した。
仲間広二自治会長は、3年ぶりに踊るクイチャーや6年ぶりにツカサンマが誕生したことを挙げ「島外の人たちも久しぶりに帰って来て島がにぎわっている」と喜んだ。
池間島には真謝、上げ桝、前之屋、前里のそれぞれムトゥと呼ばれる4カ所の拝所があり、男性はいずれかのムトゥ会員となっている。
前里ムトゥの運営委員、川上直輝さんは「農家は豊作、漁師は航海安全で豊漁の年になってほしい」と話した。
濱川貴信さんは、神奈川県から3年ぶりに里帰りした。同級生らとそろいのTシャツを着て、踊りの輪に加わった。「スピードに付いてていくのがやっと。クイチャーを踊るのがこんなにもきついとは」と苦笑いしていた。
池間島のミヤークヅツは3日間行われ、9日の中日(ンナカノヒ)では、神様に新生児の報告などが行われる。