台風時の大量仕入へ連携/市、スーパー、港運
まずはドライ商品から/品薄打開策で意見交換会
平良港総合物流センターにおけるストック機能を強化し、台風時の品薄状態解消に向けての意見交換会が13日、同センターで行われた。市やスーパー、港運会社などの担当者が出席し意見や提言を行い問題点の共有を図った。市によると、カップ麺やレトルトカレー、缶詰など常温管理で比較的長く持つ「ドライ商品」の大量仕入へ向け連携、協力していくことを確認した。
商品の仕入れ量、保管場所、保管するコンテナの数などについては今後調整する。冷凍・冷蔵食品については、賞味期限などの観点から議論を重ね検討する。
同センターは今年7月に供用開始されたが、9月の台風時には十分に機能が発揮されず、市民から疑問の声が上がっていた。市議会9月定例会一般質問でも、議員から冷凍冷蔵施設の設置について市の考えをただす場面があった。
意見交換会は、台風時の品薄対策として総合物流センターを拠点とし海上輸送、港運、陸送、小売業が連携を取りながら、改善に向け検討することが目的。市建設部港湾課が関係機関に呼び掛けて初めて開催した。今後も各港運系列会社ごとに継続実施する。
意見交換会は非公開で行われ終了後、市建設部の大嶺弘明部長は「冷凍食品は品質管理の面や大量に仕入れてもさばききれるのかなど、小売業者のリスクがある」と述べ、今後の検討課題だとした。
市は冷凍冷蔵施設の設置を検討するとしているが、設置時期が不透明なため、ドライ商品と冷蔵冷凍食品の議論は分けて段階的に進める方針だ。
台風11、12号は2週にわたり宮古島地方に接近したため、長期にわたり海上貨物の輸送がストップした。
このため買いだめする消費者が多く、意見交換会の出席者から「想定外の需要があり、在庫がほぼ底をつく異例の状況だった」との報告があったという。
冒頭あいさつした大嶺部長は「物流センターの建設で、これまで以上に市民の安定的な物資の流通を目指してきたが、9月の台風時においてスーパーやコンビニなどで商品の品薄状態が見られた。物流センターの機能が十分発揮できなかったものと考えている」と指摘。早急に打開策を見つける必要があるとして出席者に忌憚(きたん)のない意見や提言を求めた。