羽地さん、沖展で奨励賞/初出展受賞を市長に報告
宮古上布の3分業を担当
工房がじまるの羽地美由希さん(30)が第63回沖展の工芸(織物)部門で奨励賞を受賞した。羽地さんは、5分業の工程がある宮古上布の絣くくり、染め、織りの3分業を自ら担当し、高い評価を得た。羽地さんは「各工程を教えてくれた方々に心から感謝したい」と話した。
羽地さんは母の直子さんをはじめ、熟練者の下地ミツさん、垣花英好さんらから工程ごとに指導を受けた。
学んだ成果を今回の作品「南十字星」に込めた。デザインに始まり複雑な作業を要する絣くくり、染め、織りに至るまですべて自分の手で行い、伝統の宮古上布を作り上げた。
受賞の知らせを聞いたときは「母と一緒に跳び上がって喜びを表現した。同時に今までたくさんのことを教えてくれた方に対する感謝の気持ちでいっぱいになった」と話し、伝統を保持する熟練者に感謝を込めた。今後の抱負については「宮古の草木を使った色絣などいろいろなパターンを作りたい」と話した。
6日には市役所平良庁舎で下地敏彦市長に受賞を報告。下地市長は「素晴らしい。これからも良いものを織り続けてほしい」などと激励した。