保存、利活用へ計画整備/宮古馬
年度内の議論開始目指す/市教委定例会/策定委の設置を可決
市教育委員会は27日、2022年度第7回定例会を市役所で開き、5議案を審議。宮古馬を長期的に保存、利活用していくための全体的な計画を策定する「宮古馬保存利活用計画策定委員会」の設置を決めた。年度内にも第1回委員会を開催し、委員15人程度を委嘱して議論を開始できるよう調整を進める。
同策定委員会については、梶原健次生涯学習振興課長が設置要綱制定の提案理由を説明。県指定天然記念物である宮古馬の計画的な繁殖や繁殖場所の整備、活用の方法などをまとめた計画を策定するため、策定委員会を設置する必要があるとした。
その上で「現在、宮古馬は48頭。保存のためには100頭ほど必要とされている。ただ無計画に増やすのではなく、飼育場所や管理方法、財源につなげる利活用方法など全体計画として具体的な展開について専門家を交えて計画を練っていきたい」と説明した。
委員は、学識経験者や宮古馬保存会会員、関係行政機関の職員など15人程度。▽宮古馬の保存・育成▽宮古馬の利活用(観光、教育、医療、福祉など)▽宮古馬の施設整備―に関することなどについて協議する。
また、市内の指定・登録文化財などを網羅して長期的な維持管理、教育・観光などへの活用を目指す計画を策定する「市文化財保存活用地域計画作成協議会」の設置も決めた。
梶原課長は「文化財の保存活用に関する長期的な計画、グランドデザインが、地域の関係者の意見を聞いた上で策定できる」と述べた。
市文化財保護審議会委員の委嘱では、民俗分野の委員として下地達男氏(福里クイチャー保存会会長)、無形文化財分野で仲間伸恵氏(琉大教育学部准教授)の委嘱を決めた。任期は11月1日から2年間。
このほか、▽市立図書館運営規則の一部改正▽市立学校職員服務規程の一部改正―を原案可決した。