年度内に農業基本計画策定/下地島残地計画が始動
農業ゾーン85㌶に拡大
下地島空港周辺の残地利用計画で、宮古島市が今年度内に農業基本計画を策定する。県の土地利用基本計画の第2次改訂作業が年度内に完了することを踏まえて着手した。基本計画を適用する残地は改訂作業によって現行の30㌶から85㌶に拡大する。次年度は農業的利用ゾーンにある県有地の払い下げの本格的な検討にも入る。
農業基本計画は農業的利用ゾーンの基盤整備、栽培品目を含めた具体的な振興策を立案するもので今月中に素案を作成するコンサルタントを公募する。計画策定後は県有地の払い下げに向けた本格的な検討を行い、土地の有効活用および一層の農業振興を図る。
空港残地に関する基本計画改訂案は、市の検討委員会が地元住民の声を反映させて作成した。農業的利用ゾーンの拡大を柱とする改定案で、緑化や自然環境保全ゾーンの面積も増やしている。改定案は県の空港残地有効利用連絡会議と開発委員会で審議され、承認される見通し。
懸案の下地島空港残地利活用問題は農業基本計画の策定作業に着手したことで始動。今後は県有地の払い下げと連動して残地の利活用に関する協議が加速するものとみられる。
1998年に県が策定した土地利用基本計画(第1次改訂)によると、空港を含む島内に▽農業的利用▽観光リゾート▽スポーツコミュニティー▽国際都市活用▽空港および航空関連▽緑化関連▽自然環境保全-の各ゾーンを設置。リゾート型観光の振興を基本に据えており、下地島空港の自然的・社会的条件を活用した航空および海洋関連の土地利用を図るとしている。