被災地の新聞、図書館で閲覧へ/仙台市民が提供
避難者に故郷の情報
平良図書館ボランティアで、はじめての絵本の会の池城かおり代表が7日、市役所平良庁舎に長濱政治副市長を訪ねた。宮城県仙台市に住む池城さんの友人で、自らも被災した長神風二さんから善意で送られている東北ブロック紙の河北新報と、福島民報を宮古島に避難している被災者のために役立ててほしいと申し出た。両紙は平良図書館に保管され、閲覧に供される。
長神さんは「避難している人たちは故郷の情報がなかなか入手できず、心細い思いをしていると思う。被災地方の新聞を図書館に置けないだろうか」と下地敏彦市長あての文書も池城さんに託した。
長濱副市長は「宮古島に避難している人たちも生活に密着した情報が必要。このような善意はとてもありがたい」と話した。
池城さんは「避難している人が故郷の細かい情報を得ることで現状を知り、帰郷する時期などを考える上でも判断材料になる」と話し「避難している人は新聞購読も少なく、インターネットも使っていない。この報道を見た近所の人がぜひ知らせてほしい」と呼び掛けている。
長濱副市長は「4月は善意で送ってくれるとのことなので、5月以降は市で購入し、引き続き図書館で閲覧できるようにする」と話した。
すでに届いている河北新報には、ローンの金利引き下げや電気、交通の復旧状況、医療関係など日々変化する生活に密着した被災地の情報が掲載されている。