子牛8万5000円上げ/5カ月ぶり60万円台回復
増体、系統そろい値戻す/11月牛競り
2022年11月期肉用牛競りが19日、JAおきなわ宮古家畜市場で行われた。子牛1頭平均価格は前月から大幅に8万4818円上げ、61万991円となり6月期以来、5カ月ぶりに60万円台を回復した。平均キロ単価も2000円台を回復、2171円で272円の上げとなった。今回は増体、特に去勢で系統がそろったことと、購買者数が以前に戻ったことが値を戻した要因のようだ。関係者は、価格を持ち直したことに安堵(あんど)。年末に向けて牛肉需要増による取り引き価格安定に期待している。
子牛は275頭が上場され、271頭の取り引きが成立。平均体重は281キロだった。
1頭平均価格は去勢が前月比8万5997円高の66万1050円、雌は同6万2053円上がって51万6731円となった。最高価格は去勢の111万3200円だった。
平均キロ単価は去勢が前月比271円高の2292円、雌は同217円高の1926円だった。
成牛を含めた上場頭数は337頭で332頭が取り引きされた。成牛を含めた1頭平均価格は53万8460円。去勢が66万1050円、雌が39万8470円。全体の販売額は1億7876万8700円となった。
JAおきなわ宮古地区畜産振興センターの下地隆弘センター長は「県内各市場では値が動いていないが、宮古の上げ幅が最も大きい。今月はばらつきが少なく、増体、系統の良い牛がそろった。年末は枝肉需要も上がる傾向にあるので、今後に期待している」と話した。
宮古和牛改良組合の荷川取広明組合長は「この間、参加していなかった購買者が今月は来て、購買者の数が以前に戻ったことが大きい。宮古には購買者が好む血統の牛が多くいるので上げ幅が大きかったのだろう。加えて県共進会での団体賞を獲得したことも宮古牛のPRになり、良い影響を及ぼしているのでないか」と話した。