平一小 体育館雨漏り深刻/豪雨、長雨で床腐食進む
次年度に改修工事計画/市教委
平良第一小学校(佐久本聡校長)の体育館の雨漏り被害が深刻な状況となっている。学校側によると、以前から雨漏りは確認されていたが、今年は梅雨時期の記録的な降水量や11月上旬の長雨などで雨漏りの頻度が増え、その影響で床の腐食が一気に悪化したとみられる。
これまでの雨漏りでは、台風時や集中豪雨の際に深刻な状況になっていたが今年は、梅雨期間中の雨量や11月の長雨がさらに被害を広げているという。
特に11月の長雨では、降り続く雨の影響で、床を乾かす日数が少なく、それに伴って床の腐食が一気に進んでいる。
佐久本校長は「現在は床が腐食している場所を区切って使っているが腐食カ所が多い。腐食している床は特に危険。子どもたちがけがをする前に何とかしないといけない」と話した。
また、体育館は入学式や卒業式、各種式典にも活用する。同校は来年、創立140周年の式典を体育館で予定しており、その開催にも不安を募らせている。
そのほかにも、市長選など各種選挙の際には投票所にもなっていることから、投票日の当日に大雨が降った時の影響を懸念する声も上がっている。
こうした状況について、市教育委員会は「早急に対応しないといけないということで、今年度は実施設計を行い改修内容について調査している。来年夏ごろには改修工事を予定している」と話した。予算規模は1億5000万円程度を見込んでいるという。
学校側は、改修工事については歓迎するも、現状の厳しさを訴え、影響を最小限に抑えるためにも応急的な修繕を求めている。
佐久本校長は「改修工事を待つだけだと時間がかかる。せめて、腐っている床については応急的な処置などもやってほしい。それだけでも助かる」と話した。
こうした要望に市教委は「学校側とも調整していてその必要性は感じている。腐食した部分の応急的な補修も検討している段階」と応急的な対応に前向きな見解を示した。
佐久本校長によると、現在の児童数は588人。幼稚園児の42人を合わせると600人を超える。
それだけの数の子どもたちが利用する体育館が現状のままだと、多くの園児、児童の学習面、活動面に多大な影響を及ぼしてしまうことから、できるだけ早い対応が必要となっている。