平良港の脱炭素化目指す/CNP
形成計画策定向け協議会/新年度から施策実施へ
平良港カーボンニュートラルポート(CNP)形成計画策定に向けた協議会が22日、平良港ターミナルビルで開かれ、計画の概要や検討方針を確認した。今後、2回の協議会を予定しており、来年3月には計画を取りまとめ、新年度から平良港の脱炭素化に向けた施策を実施していく。
国は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「2050年カーボンニュートラル」を宣言している。二酸化炭素(CO2)を多く排出する発電所、製油所、製鉄所、化学工業の多くは港湾・臨海部に立地している。港湾・臨海部のCO2排出量は全体の約6割を占めており、この地域で削減を進めることで国全体の脱炭素社会の実現に貢献するとしている。
CNP形成計画では▽水素・燃料アンモニアなどの大量・安定・安価な輸入を可能にする受け入れ環境の整備▽脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化▽集積する臨海部産業の脱炭素化-を連携させ、港湾におけるカーボンニュートラルの実現を目指す。
平良港における現在の温室効果ガス排出量は年間15万7900トン、すべてを水素等に置き換えた場合の水素等需要量は1万9300トンと見られている。火力発電所に水素30%混焼、石炭発電所に燃料アンモニア20%混焼、ターミナル内の荷役機械の燃料電池化などがすべて実現した場合、水素等の需要ポテンシャルは5900トンと試算されている。
協議会は港湾利用者、エネルギー関連事業者、関係行政機関の16人で構成。会長には市の砂川尚也港湾課長を選任した。