出所者支援の重要性再確認
那覇宮古 保護司会が合同研修会
那覇保護区保護司会(兼次政福会長)は29日、宮古保護司会との合同研修会を宮古保護区保護司会の会議室で行った。沖縄本島から14人と宮古地区からも参加し、宮古保護司会のメンバーと交流を深めるとともに、講演を通して刑務所出所者を支援することの重要性などについて再確認した。
同研修会は、刑務所出所者の再犯防止や就職支援における関係機関との連携について、理解を深めることなどを目的に開催されている。
開会のあいさつで兼次会長が「新型コロナウイルス感染症の影響でなかなかこうした事業ができなかった。7年前にも宮古島では合同研修会を開催している。みんなで再犯防止について共通理解を深めていこう」とあいさつした。
研修では宮古雇用主会の宮里敏男会長が「出所者の再犯防止就職支援について」と題し講話した。宮里会長は、宮古島の雇用主会には現在52社が加盟しており、ほとんどが建設業となっていることを説明。その理由について「雇用保険や厚生年金等が整備されているため」と話し、「将来も安定していることで再犯防止につながる」と語った。
また、出所者の就職支援状況などについては「出所者本人だけでなく、その家族や家庭環境を知り、うまく付き合っていくことを心掛けている」と紹介。その上で「人が人を支えていくという思いが重要。支える時には甘やかすだけではなく、時には怒るなどしっかりと向き合うこと。出所者には悪いグループがつきまとうこともあるが、職場でそういう人たちがいないかと観察することも大切だ」と強調した。
このほか、那覇保護観察所宮古駐在官の松山武司さんも意見を述べた。会終了後は懇親会も開かれた。