交付金で結婚新生活支援/市議会一般質問
1世帯30万円上限に補助/市、国の少子化対策を活用
市は国の地域少子化対策重点推進交付金を活用し「結婚新生活支援事業」を2023年1月からスタートすることが分かった。開会中の市議会12月定例会一般質問で19日、垣花和彦企画政策部長が山里雅彦氏の質問に答えた。同事業では交付要綱の要件すべてを満たす世帯を対象に30万円を上限に住宅賃借費用などの支援を行う。今定例会に予算792万円を計上している。国は少子化対策の強化を打ち出しており、市もそれに併せて23年度の同事業をさらに強化拡充する方針も示した。
山里氏は出生率が減少している状況を指摘し「出生率を上げるのは取り組むべき最重要課題。市はどのように取り組んでいくのか」とただすとともに「年間の婚姻届受理件数や若い夫婦の結婚披露宴の金銭的支援をしてはどうか」と提案した。これに垣花部長は「21年1月1日から22年3月31日までの期間で婚姻日時点でともに39歳以下の夫婦は196世帯。結婚披露宴の金銭的支援については検討していきたい」との答弁にとどめた。
一方、垣花部長は若者の定住化に向けて支援は必要との認識を示し、新たに「結婚新生活支援事業」を開始することを説明した。
同事業は22年1月1日から23年3月31日までの間に婚姻届が受理された世帯のうち▽夫婦2人か1人が宮古島市民▽婚姻日時点で年齢が夫婦ともに39歳以下▽世帯所得400万円未満―など補助金交付要綱に定める八つの要件をすべて満たす世帯が対象となる。
補助は住宅取得に係る経費のうち、建物購入費用や住宅賃借に係る賃料、敷金、礼金、共益費、仲介手数料、引っ越し費用のうち引っ越し業者や運送業者への費用などで1世帯に30万円を上限に支援する。
今年度は事業期間が1月~3月までとなっており、周知期間を考慮すると申請期間は2カ月ほどとなると想定されることから、25世帯で792万円の予算を補正で計上している。
補助を受けた世帯は効果検証のため、3年間の世帯状況調査に協力してもらうことになっており、市では同事業をきっかけに「少子化対策、移住・定住促進策を効果的に行っていきたい」としている。