長雨たたられ作柄不良/カボチャ農家
収量3割減、2期目に期待
カボチャが収穫時期を迎えているが、長雨や曇天で日照不足が影響し、作柄が不良。収穫量が減少し、栽培農家は悲鳴を上げている。収量3割減という農家が多く、中には収穫できなかったという畑もある。島内のカボチャ栽培はほとんどが2期作で、農家は年明けに植え付けが始まる2期目に期待をかけている。
カボチャは露地栽培で天候に影響される部分が大きい。一般的に島内では10月初旬に苗を植え付け、約100日で収穫する。2期目は年明け1月中旬ごろまでに植え付け、80~90日で収穫する。
宮古島地方は10月半ばから天候不順が続き、11、12月は長雨で、記録的な大雨もあった。植え付けから50日程度で花が咲き、その後、受粉。受粉から45日ほどかけて、実が肥大し収穫できるまでに成長する。需要が高いのは1・5~2キロサイズだという。
下地洲鎌で1期目を1・8ヘクタールに植え付けた農家は収量が例年の2、3割減になったと嘆く。「長雨で日照不足が影響した。実の表面に砂のような斑点が付く白斑病や別の病気もあった。雨が降らない場合は、かんがい施設があるのでかん水してしのげるが、逆に雨ばかりだと手の打ちようがない。こんな長雨は経験した事がない」と話した。それでも今月25日には収穫した。翌日には2期目に向けて、畑の耕運を始めた。2期目は植え付け面積をさらに30アール増やすつもりだという。
出荷業者も頭を痛めている。取り引きのある農家の約半数が収量を減らしているという。「農家によって収量に差がある。こんな天候でも、例年通りの収量がある農家もいる。栽培技術がしっかりしている農家は強い」と話したが、全体的に見ると例年より収量は落ちているという。
カボチャは比較的短期間で換金できるため、近年、栽培農家が増えている。